2020年度慶應義塾大学理工学部解答速報&入試総評

2020年の慶應義塾大学理工学部の解答速報と入試総評のページだ。
慶應理工の入試問題の特徴
理工系学部の中で私立最難関の慶應理工に関してだが、昨年の慶應理工の配点や平均点は以下の通りだ。
年度入試 | 試験科目 | 配点 | 受験者平均点 | 合格最低点 |
---|---|---|---|---|
'19 | 英語 | 150 | 241.68 | 280 |
数学 | 150 | |||
物理 | 100 | |||
化学 | 100 | |||
合計 | 500 |
※「合格最低点(平均)」とは、学門1~5における正規合格者の最低総合得点を、各学門の合格者数で重み付けして平均した値のこと。 慶應理工の大きな特徴としては、早稲田の理工と同様、理科が物理、化学の2科目必須であるということだ。 そのため私立3科目に絞って勉強してきた人は慶應理工を受験することができず、またこのような特徴や私立理工系学部最難関であるということから、東大や東工大などの難関国公立大学の併願者が非常に多いのも特徴だ。
2020年度慶應義塾大学理工学部解答速報
では本年の慶應義塾大学理工学部の解答を公開しよう。
英語
数学
物理
化学
入試総評
本年の慶應義塾大学理工学部の問題がどのようなものであったのか、そしてどのような対策をすべきであったのかをまとめたものである。今度の学習の指針にしていただきたい。(問題確認後随時更新させていただきます。)
英語
出題形式は例年通り。設問数が昨年より2問増加した。
大問1は、長文読解。統計に基づく生命保険についての長文。語数は約820words。特殊な語彙や表現はないが、このような論説文を読んだ経験がないと難しく思うかもしれない。昨年出題された記述の語形変化は今年は出ず、段落整序問題が出題された。文脈や指示語が的確で、決め手になる表現がわかりやすい。難易度は標準。
大問2も長文読解。科学の発展に影響を及ぼす背景についての長文。語数は約900words。大問1同様、難しい論説文となっている。大問1に比べると、同意表現選択が難しいものが多い。昨年でた各空所に対して選択肢から選ぶものから語群から選ぶ形式になったため、取り組みやすい。難易度は標準。
大問3は会話文の読解。レストランでの男女の会話についての会話文だ。ある男女の二人の恋愛観に関する会話。昨年同様、慣用表現の知識を問う問題が多い。内容一致問題も文脈を読み取れば正解に導ける。難易度は標準。
大問4は記述式空所補充問題だ。10行程度の英文にある8つの空所に英文を補う問題。去年より2つ空所が増えた。補うべき語の最初の文字があるが、語形変化や品詞に注意する必要がある。英文と日本語を照合すればほぼ正解に近づける。難易度はやや難しい。
全体的な難易度は昨年並み。
数学
物理
化学
出題形式は例年通り。基本的な問題で構成されているため、難しい問題は出題されていない。計算問題が増加傾向にあり、教科書で発展になっている計算式を知らないと解けない問題もあった。また、昨年に引き続きアレニウスの式の扱いを知ってる前提の問題も出題された。
大問1は、希薄溶液、電気分解についての問題。Naのアマルガムと水の反応問題と水銀法は目新しい問題だが、文章から解ける。イオン交換膜を用いた電気分解の問題は出題例があるため、解いたことがあるかないかで差が生まれるだろう。難易度はやや易。
大問2は、結晶構造・熱化学、反応速度についての問題だ。ダイヤモンドの結晶格子は典型的な問題。エネルギー結合に関する熱化学計算もあるが、これも基本的な問題で完答が望ましい。反応速度は、昨年に引き継いで教科書の発展項目のアレニウスの式を覚えとく必要があり、式を見たことがない受験生には難しいだろう。難易度はやや難しい。
大問3は、有機の構造決定、油脂についての問題。C7H7NO2の構造決定が出題。元素の種類と分子量、CとHの個数比から分子式を導き出せれば、構造決定は容易だった。分子内水素結合の知識を問う問題と、水素付加、けん化から構造を推定する基本問題は完答したい。難易度は標準。
全体的な難易度は易化。
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