2020年度慶應義塾大学法学部解答速報&入試総評
このページは2020年の慶應義塾大学法学部の入試問題の解答速報と総評に関してだ。 2020年の慶法を受験した人、それから今後慶法を受験する予定の人はぜひここで本年の問題を確認していただき、今後の対策の参考にしてほしい。
慶應法学部の入試問題の特徴
ではまずは慶應法学部の入試問題の特徴を確認しておこう。 慶應の法学部は法学科と政治学科にわかれており、配点や平均点、合格最低点は以下の通りだ。
・法律学科
入試年度 | 試験科目 | 配点 | 受験者平均点 | 合格最低点 |
---|---|---|---|---|
'19 | 英語 | 200 | 90.25 | 227 |
日本史 | 100 | 48.03 | ||
世界史 | 100 | 48.02 | ||
論述力 | 100 | 49.27 | ||
合計 | 400 | - |
・政治学科
入試年度 | 試験科目 | 配点 | 受験者平均点 | 合格最低点 |
---|---|---|---|---|
'19 | 英語 | 200 | 93.23 | 224 |
日本史 | 100 | 50.25 | ||
世界史 | 100 | 50.30 | ||
論述力 | 100 | 48.08 | ||
合計 | 400 | - |
このように毎年法学科よりも政治学科の方が合格最低点が高い傾向にある。 さてでは次に慶法の問題に関してだ。 全体的に慶應義塾大学は国公立併願者を意識してか、書かせるタイプの問題(例:小論文、慶應経済の英作文、歴史、慶應文の英語、)、や受験科目が特殊(例:小論文、慶商のA方式の受験科目)であると言える。 そのため全体的に国公立の併願者が多くなるのが特徴だ。 しかし慶應の法学部の試験問題はこの傾向とは大きく異なる。 いわゆる基礎知識をベースに書かせたり、考えさせたりする問題ではなく、むしろその逆で高度な知識を要するいわゆる私立大学文系の問題であるという印象を受ける。 どの科目も非常に高度な知識が要求され、また設問の形式も慶法特有のものが多いため、例え東大志望の人であっても気を抜ける試験ではないだろう。 事実、東大に合格した人の併願成功率は、経済や商など他の学部よりも、法学部の方が低い傾向がある。 ここの解答速報を参考に、今後の対策を十分に練る必要があるだろう。 さて2014年は最低点が200点前後と非常に難しかったが、ここ2年は難易度が落ち着き、法学部にしてはやや高得点の争いとなっていることに注意したい。 どのような傾向であっても着実に合格点を取り切る学力が必要である。
2020年度慶應義塾大学法学部解答速報
では本年の慶應法学部の解答速報に関してだ。 確認してほしい。
英語
※38ですが、選択肢を絞りきれなかったため、このような回答とさせていただいております。あらかじめご了承ください。
日本史
世界史
※一部解答を修正致しました。
小論文
2020年度慶應義塾大学法学部入試総評
本年の問題がどうであったかここで講評をしておこう。
英語
昨年よりも大問が5問増えたが、分量が減り、問題構成、形式に変更が見られる。
大問1は単語の発問に関する問題。単語の綴り、発音、語義がそれぞれ同じかを問う問題。新形式な問題なので、困った受験生もいたと思うが、基本的なことしか聞かれてないため解答できる。難易度は標準。
大問2は長文読解。反フェミニスト運動についての長文。語数は約410words。本文中の下線の語の適切なものを選ぶ問題。問われている語は受験生には難解なものだが、品詞と文脈から類推すれば難しくない。難易度は標準。
大問3は会話文の空所補充問題。深夜のコンビニでの友人での会話。10個ある選択肢のうち3つは英語の諺になっており、他は有名なイディオムで解きやすい。難易度は標準。
大問4は対話文読解。映画俳優のインタビューについて。対話分の質疑に対して適切な応答を選ぶ問題。質問文が何を尋ねているのかを見極める必要がある。選択肢も比較的長めなものが多いため、丁寧に読んで正解したい。難易度は標準。
大問5は芸術作品の技術についての長文。語数は約910words。内容不一致問題、内容一致問題、語句整序問題がある。選択肢に紛らわしいものはなく、英文の内容は理解しやすい。難易度は標準。
全体的な難易度は易化。
日本史
出題形式は例年通り。近年出題されている正誤判定問題は今年も見られた。
大問1は中世から近世の政治について。鎌倉から江戸時代前期に関する問題。基本的な問題が多いので高得点を狙いたい。正誤判定問題の(25)(26)の応仁の乱について細かい知識が求められた。(3)(4)の畠山重忠は間違えずに正解したい。難易度は標準。
大問2は古代から近世の外交について。古墳から江戸時代初期までの外交史からの出題。文章選択問題で、教科書の脚注にでてくるものなど、やや細かい知識が求められた。(35)から(38)は細かい知識が求められるが、選択肢をよく見て正解したい。また、年代整序問題はbとdの事実については知らない受験生も多いと思われる。難易度はやや難しい。
大問3は近世の史料問題。江戸時代の3つの史料をもとに、政治・社会経済・文化などが幅広く出題された。史料は初見だと思うが、解説文をもとに読み解いてほしい。(55)から(58)はやや難しい。空所補充の史料XとYの著者がわかれば簡単。(75)(76)の津和野の名産の半紙を問う問題で、受験生には見慣れない問題。難易度はやや難しい。
大問4は近現代の農業について。明治以降の農業と近現代の社会経済史を出題。グラフや票を用いた文章選択問題は珍しい。(83)(84)は選択肢に新興財閥の創設者全て網羅されているため難しい。(88)(89)は難しい。(99)(100)のXが小作料、Yは小作権の確認だが、aとcを判別するかが難しい。設問の表を読み取る力も求められる。難易度はやや難しい。
全体的な難易度は易化。
世界史
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